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昨日より増えた数字を見て、朝から気持ちが沈んでいませんか?
体重計に乗るのが、いつの間にか怖くなっている。
前の日より数字が増えていると、それだけで一日中気分が晴れない。逆に減っていれば安心するけれど、次の日にまた増えると、また落ち込む…。
この「増えた・減った」の繰り返しに、「もういいか」と諦めに似た感覚を、50代であれば覚えのある方も多いのではないでしょうか。
この記事は、体重を落とす方法の話ではありません。
数字に振り回されて疲れてしまう心を、どう整え直すかをお伝えいたします。
この記事で伝えたいこと
大切にしたいのは、次の一つの考え方です。
体重計の数字は、その日の体調や水分によって短期的に上下するものであり、一日の増減がそのまま自分の価値や努力の成否を表すわけではありません。
数字を無視するのではなく、睡眠や体調、むくみ、気持ちの状態などと併せて見ること、そして数字だけで自分を判断しないことが、50代が健康と長く穏やかに付き合っていくための土台になります。
なぜ、体重の数字にこれほど心を乱されてしまうのか
一日の体重変動には、脂肪だけでなく水分量が関わっている
まず知っておきたいことがあります。
体重は一日の中でも常に変動しており、水分量、塩分摂取、食事や排泄のタイミングなどによって短期的に上下します。
というのも、体重の変化には脂肪の増減だけでなく、体内の水分量の変化も関わっているのです。
つまり、一晩で体重が増えていても、その変化が水分や食事、排泄のタイミングによる可能性があり、増えた分がそのまま同じ量の脂肪として増えたことを意味するわけではありません。
「数字=自分の成績表」という思い込みが、心を縛る
それでも数字に落ち込んでしまうのは、いつの間にか体重を「その日の自分の成績表」のように扱ってしまっているからかもしれません。
減っていれば合格、増えていれば失格….そんな採点を毎朝自分に課していれば、心が休まる暇はありません。
日常生活において体重は、体調・水分・食事のタイミングという、自分ではコントロールしきれない要素を含み、日々揺れ動く数字です。それを成績表として受け取ってしまうと、努力とは関係のないところで気分が振り回されることになります。
50代は、数字と「体調や心の状態」を併せて見た方が現実的
50代になると、若い頃のように数字だけを追いかけるやり方が、かえって心の負担になりやすいことがあります。
数字は数字として確認しつつ、眠れているか、体は軽いか、気持ちは落ち着いているか….こうした体調や心の状態も併せて見ることで、その日一日をどう過ごすかを判断しやすくなります。
数字を一つの目安としながら、体と心の感覚も手がかりに加えるほうが、この年代には現実的な向き合い方だと考えられます。
数字に振り回されているとき、やりがちな3つのこと
① 一日に何度も体重計に乗る
不安から一日に何度も体重計に乗ってしまうことがあります。
しかし体重は食事や水分で日中も刻々と変わるため、測るたびに違う数字が出て、そのたびに気持ちが揺れることになります。
増減の理由を確認できないまま数字だけを追うと、不安はかえって強まりやすくなります。
② 若い頃の体重を「正解」として追い続ける
かつて体重が軽かった頃の数字を「本来あるべき自分」として、その数値に戻すことだけを目標にしてしまうことがあります。
しかし、50代では、現在の体調や活動量、生活環境が、若い頃と同じとは限りません。
当時の数字をそのまま正解とし続けると、今の自分の体や生活を見ないまま、過去の一点だけで自分を評価することになりがちです。
目指すべきは過去の再現ではなく、今の体と穏やかに付き合うことだという視点が大切です。
③ 数字が悪いと、その日一日の自分を否定してしまう
「今日は増えていた」というだけで、その日の自分全体をだめだと感じてしまうこともあります。
一日の体重変動と、自分という人間の価値は、本来まったく別のものです。
数字の上下に、自分への評価まで巻き込まないことが大切です。
数字と穏やかに付き合うための、心の整え方
一日だけの数字ではなく、同じ条件で測った推移を眺める
一日の数字に一喜一憂しないための一つの方法は、できるだけ同じ時間帯・同じ条件(たとえば起床後・排泄後)で測り、一日だけの数字ではなく、記録の推移として見ることです。
日々の数字はギザギザと上下しても、少し長い目で見れば、そこに本当の傾向が見えてきます。
木を見て動揺するより、森の全体を静かに眺める感覚です。
「増えた・減った」より「今日、体と心はどうか」を問う
朝、数字を見て気持ちが動いたら、その数字だけで一日を決めてしまう前に、一度、自分の体と心にも目を向けてみましょう。
よく眠れたか、気分は落ち着いているか、体は重くないか。
数字と、この感覚の両方を手がかりにすると、心は数字の上下から少しずつ自由になっていきます。
整え方は人によって違う。まず自分の関心と状態を知る
数字との付き合い方も、何を大切にしたいかも、人によって違います。
誰にでも当てはまる「正しい向き合い方」があるわけではなく、まず今の自分の関心や状態を整理することが、穏やかな出発点になります。
持病がある方や服薬中の方が、体重管理のために食事制限や運動を始める場合は、事前に医師などの専門家へ相談してください。また、急な体重増加が続く場合や、強いむくみ、息切れなどを伴う場合は、日常的な変動と決めつけず、医療機関へ相談してください。
その数字は、そなたの何を意味しておるのか。

今朝も体重計の数字が増えていた・・。増えるのは一瞬、もう諦めようか・・。

ほう。その数字は、そなたの何を意味しておるのだ。

何を、とは……。太ったか、痩せたか、つまり脂肪が増えたか減ったかでございましょう?

たわけ。
昨日と今日の差には、水分や食べたものが大きく関わっておる。塩を多く摂れば水を抱え、汗をかけば軽くなる。
ひと晩の増減を、すべて脂肪の変化と決めつけるでない。

しかし……。
やはり数字は嘘をつかぬもの。事実を目の前に突きつけられれば、落ち込みたくもなりまする。

それは数字に、己の値打ちまで預けておるからよ。
減れば己を許し、増えれば己を責める。毎朝、己を裁いておるのだ。
それでは心が持たぬであろう。

されど信長公、事実は事実。目に見える数字こそ、信じられるものかと。

目の前の数字を捨てよ、と言うておるのではない。目の前の数字だけに心を奪われるな、と言うておるのだ。
木を見て森を見ず、とはよう言うたもの。今日という一本の木に目を奪われれば、積み重ねてきた森の姿を見失うぞ。
一本の木のみにとらわれることなく、森全体の中の一本として見てみよ。

森全体とは……。

これまで積み重ね、そして己の体と心よ。よう眠れたか。気は晴れておるか。体は軽いか。
今日の数字だけを羅針盤とせず、その変化と己自身の感覚も併せて頼りとせよ。

数字に己を裁かせるのをやめ、体と心の声を聞く……。

うむ。人生も同じよ。
一度の失敗に一喜一憂する者は、大局を見失う。目先の物事に浮き沈みしておるうちに、本来目指していた道すら見えなくなるのだ。
よいか、体重を管理することは、よりよく生きるための手段にすぎぬ。数字を守るために心をすり減らしては、本末転倒であろう。
数字を一つの目安としながらも、それに己を裁かせるな。
迷ったら今一度己に問うてみるが良い。「私は、何のために体重を管理しようとしているのか」と。
そうして己を整え直すことができた者だけが、遠くまで歩いてゆける。
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体重の増減との付き合い方に関するよくある質問
短期的な体重の増減には、水分量や塩分摂取、食事や排泄のタイミングなどが影響するとされています。
増えた分がそのまま同じ量の脂肪になったとは限らず、できるだけ同じ時間帯・同じ条件で測り、一日だけの数字ではなく記録の推移として見ることが一つの方法です。
ただし、急な体重増加が続く場合や強いむくみ・息切れを伴う場合は、医療機関へ相談してください。
測ること自体が悪いわけではありませんが、数字に心を乱されてしまう場合は、頻度や見方を変えるのも一つの方法です。
できるだけ同じ時間帯・同じ条件で測り、一日だけの数字ではなく記録の推移として眺めると、気持ちが振り回されにくくなることがあります。
気になってしまうこと自体を責める必要はありません。
大切なのは、数字を見て気持ちが動いたときに、体と心の状態にも目を向けてみることです。
何を大切にしたいかは人によって違うため、まず自分の関心や状態を整理することが、穏やかな付き合い方への一歩になります。
こちらの記事もあわせてご覧ください。
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参考情報
本記事の健康に関する記述は、以下の公的機関・専門機関が公開する情報を参考にしています。
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「ナトリウム」……ナトリウムが体内の浸透圧の調整に関わることについて https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/food/ye-024.html
- 日本循環器協会「心不全」……心不全では、急速な体重増加が体内への水分貯留の兆候となる場合があることについて https://j-circ-assoc.or.jp/learn/56/
- 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン」……決めた時間帯に体重を測定し、日内変動や一定期間の変化を記録する方法について https://www.jasso.or.jp/data/office/pdf/guideline.pdf
- 日本腎臓学会「腎臓がわるくなったときの症状」……むくみが、体内に余分な水分がたまっている状態であることについて https://jsn.or.jp/general/kidneydisease/symptoms03.php
※本記事は特定の効果を保証するものではなく、診断や治療に代わるものではありません。体調に不安がある場合は医療機関にご相談ください。
この記事の著者
Towards Tomorrow代表
エキスパート・ファスティングマイスター/健康美容食育士2級(Advance)/ウェブ解析士
50代からの心と体の整え方を、自身の実践経験をもとに発信しています。
ファスティングと食育の両軸で、食欲・体質・生活習慣を整えるアプローチを研究・実践中。
このブログでは、迷いや後悔を抱える自分自身を「弱いもののふ」として表現しながら、完璧ではなくても整え直せる健康習慣についてお伝えしています。

加藤 剛
Tsuyoshi Kato
本記事は健康に関する一般的な情報を提供するものです。医療的な診断・治療を目的としたものではありません。体調に不安がある方、持病がある方、服薬中の方は、自己判断で行わず、事前に専門家へ相談してください。
